姿形、居場所も分からず、進む方向さえも分からない。
流されるままに流れているのか。
自身の姿は無くとも、木々を靡かせ、大地に音を奏でる。
姿形、居場所も分からず、進む方向さえも分からない。
流されるままに流れているのか。
自身の姿は無くとも、頭を垂れて、でも時には笑みを浮かべてしまう。
見上げれば、そしてうつむいてみれば。
雲を払いのけた、感情の向こうには吸い込まれる夜空と星たちが、音も立てずに待っている。
夜空と星星に挟まれた私の感情は、そしてこの世界は、いつもどこかで必ず風が吹いている。
下を見つめていそうでも、空を仰ぐのだろう。