物や風景を見ていると視覚が麻痺するような感覚になり一瞬色だけ、もしくはもやもやしたものだけ、もしくは全て同色でコントラストもない景色のような光景を認識する。
その一瞬の景色のような光景はとても壮大で儚く、切なく、寂しい気分にさせるものです。よくよく思い巡らせば、心惹かれるものにはそのような気分にさせるものでした。
ここ5年ほど、あの日あの時に一瞬認識できた景色のような光景は、コップがテーブルに置かれている光景でも認識出来るほどです。この空間のありとあらゆる場所で、壮大で儚く切なく寂しい、言い換えると愛おしいあるいは美しいと思える感覚を、とても分かりやすい生命の死を超えることは不可能と思いながらも、どうにか絵で伝えられるようにと試行錯誤しています。